- 製造業(ゴム金型製作)の仕事ってきついの?
- 年収は?
- 休みはしっかり取れる?
- スキルは身に付くの?
- 他にメリットは?
私はゴム金型製造の会社に勤めて24年になります。
管理職には6年前に就きました。
他の製造業には詳しくないですが、金型製造の会社については知り尽くしているので紹介します。
転職や就職先に製造業(金型)考えている人は参考にしてください。
金型製造という仕事はきつい?比較的楽です(条件付き)
何をもって「きつい」かですが、
・仕事量
・年収
・人間関係
・スキル
以上の項目でバランスを見た場合「比較的楽」な業種かなと。
もちろん私は他の業種の仕事をした事が無いので、比較するデータは
・信頼できる人から聞いた話
・ネット情報
が主なデータとなります。
ただしこの「楽」というのは、次の事が当てはまる人限定です。
・何も考えず安定的に収入が得られれば良いと考えている人
・人間関係が得意な人(=輩とも上手に付き合える)
・同じ作業をひたすら続ける事が苦でない人
飽き性の人には向いていません。(断言)
基本、同じ作業の繰り返しです。
それで辞めた人を何人も見ました。
※製造業(金型)がほかの業種よりレベルが低いという事ではありません。
仕事量は多い←自動車用ゴム金型。
仕事量は、自動車用ゴム金型に関して言えば「多い」です。
さすがにあの「リーマンショック」の時は週休3日でしたが、それ以外はほぼ残業祭りです。。
残業時間で言うと月平均40時間くらいでしょうか。
多い時は80時間を超える時もありました。(過去)
なので土日も出勤の日が多いです。
今は働き方改革で表向きは「法令順守」としていますが、実際はどこも全然守られていません。
それはそうですよね。
忙しいという理由で仕事を断れば、今後もらえないかもという「昭和の考え」が企業にあるから。
くだらないですね。
ま、責任を取るのは経営者なので知りませんが。
愚痴は置いといて…
・残業(仕事)大好き
・残業代が欲しい
・暇つぶしに仕事したい
という方には向いている良い仕事かなと思います。
年収は高め
年収は自動車用ゴム金型の場合は、ほかの製造業よりやや高い傾向にあります。
理由は「ニッチな仕事」なので仕事が集中するから。
ゴム金型は樹脂金型より非常に複雑で手間がかかるんです。
だから、ほかの会社が参入して来ないんです。
しかももし参入してもノウハウが無いから儲からない。
そういう事で金型の「単価」が高いんです。
あとは残業代ですね。
これが無いとかなり寂しい金額となります。(たとえ部長でも)
- 金型の単価が高い
- 仕事が集中する(=他に金型製作出来る会社が無い)
休みは日曜のみ。
と思った方が良いです。(カレンダー上は土日休み)
最悪日曜出勤です。
ですから
・趣味の時間がほしい
・家族の時間を大事にしたい
・隙間時間で副業の勉強をしたい
人には向きません。
仕事にすべてを捧げても良いって人はどうぞという感じです。
スキルは身に付きます
金型製造には次の工程があり、それぞれスキルが必要です。
・設計(CAD)
・NCデータ作成(CAM)
・機械加工
・仕上げ工程
この中でいわゆる「食いっぱぐれが無い」のは仕上げ工程です。
理由は、業務内容がハードなので人手不足だから。
なぜしんどいのかと言うと
・溶接ヒューム、粉塵などの劣悪環境の中での仕事
・「バリ」という永遠のいたちごっこがある
・出張メンテもあって体力的にきつい。
です。
ただし、先にも言いましたがこれを我慢出来るのなら「定年まで安泰」です。
難しい所ですね。
ここはよく自分の性格を客観的に分析して合っているか考える必要ありますね。
思うに「人と話すことが苦手だけど、一人で黙々と仕事が出来る人」は向いていると思います。
設計(CAD)も手に職を付けれます。
私も設計を17年程していますが、汎用性のあるソフトを使用しているので他の会社でも活かせる事が可能です。
CADだと他にも「営業技術としての接客スキル」や「資料作成スキル」も身に付きますね。
機械加工も本気になれば最新の加工技術で会社に貢献してステップアップも可能です。
メリット
- DXがまだまだ普及していない会社が多いので、知識や経験があれば活躍できる
- 改善が進んでいない会社が多いので、改善志向が高い人はチャンス
- 最新のソフトや工作機械、工具の技術・知識が身に付く
- 年齢が上がっても仕事があるので安泰
製造業(特に従業員50人以下の企業)は改善の余地がありありです。
なぜ出来ないかと言うと「人が足りないから実行できない」という単純な問題。
ほんとに人が足らないんです。
かと言ってお金も潤沢には無い。
従業員を募集しても、あまりのキツさにすぐ辞めてしまいます。。
残業がきついか、上司(輩)に耐えられなく辞めるのがパターンです。
だから逆にそこを耐えられ、DX推進部隊として貢献出来ればもう安泰です。
「自分のポジションを獲得」状態ですね。
そうなれば一気に役員も見えてくるでしょう。(やる気があれば)
デメリット
- 輩が多い
- 昭和の精神論が頻繁に出てくる
- 品質が厳しい(クレーム多い)
- 多品種少量だが、ほとんど同じものを作る事になる
- 工場内は夏は暑く、冬は寒い
- 業界が狭いので転職しにくい。
とにかく輩が多いので覚悟が必要。
しかも課長など役職付いている人にも普通にいます。←単純に社畜として長年勤務しているから。。
輩の特徴としては
・武勇伝大会
・会話泥棒(=人の話を聞かない)
・車やバイクの話題ばかり
・PCが使えない(メール見れる程度)
・平気で噓をつく
等々。
輩なんかほっとけばいいのよ!
列挙するとひどい内容ですね。
まともな会話をしようとすると厳しいです。
癖は強いけど悪い人ではない。←よく製造業では言われるワードです。(笑)
輩への対応としては表向きに相手を褒めて話を聞いて乗せておけば問題ないです。
変に真剣になると疲れるだけです。
輩の対処法の記事でも書こうかな。
まとめ
- 金型製造という仕事は比較的楽。(残業は多い)
- 年収は高め
- 休日は少なめで基本日曜のみ(休日出勤)
- メリットとして食いっぱぐれの無い「技術」が身に付く
- デメリットは輩が多い
どうでしたでしょうか。
製造業にも色々ありますが、自動車用ゴム金型はかなりニッチです。
ニッチだから儲かる。
なので大量にある樹脂金型の会社よりは良いかなと思いますね。
樹脂金型は、
大量に会社がある=競争が激しい
単価が安くなる=年収が上がらない
という負のスパイラル。。
どうせ働くならニッチな方が面白いですしね。
そして日本の「ものづくり」はまだまだ衰えていないと思っています。
一時期は中国に負けていましたが「品質」の面ではやはり日本の方が高いと再評価されているのが現状。
DXやIOTの技術を使えば、最近のあのソニーの復活のようにまだまだ日本の製造業は復活出来ると思います。
コメント